スタッフ-- このお仕事を始めたきっかけは?
窪田さん 新聞広告を見て応募しました。
-- 以前もこのようなお仕事をされていたのですか?
いえ。放映が初めてです。
-- まえまえからこのようなお仕事には興味をもたれていたのですね?
もちろんです。私は子供の頃から父の勧めで芸事を沢山してきたのですが、実際には芸能のお仕事に携わるチャンスは無かったんです。学校卒業と同時に戦争でしたし、その後すぐ嫁いだのですが、そしたらまあ家のこともありますし、子育てはあるわで、それどころじゃなかったんですね。
その後、子供は独立、主人は遠くへ行くことになり、自分独りになって自由になったのでやってみようと思いました。
スタッフ-- この仕事を始めた当初の印象はいかがでしたか?
窪田さん 今までにも色々なお稽古をして来たので、わりとすんなり出来たと思います。
-- どのようなお稽古をされてきたのですか?
お茶、お華は勿論のこと、踊りやお三味線なども習っておりました。
もう数十年練習してないのですが、この間三味線を弾く役のお仕事を頂いて・・・やりましたよォ! 形は覚えていたので何とか出来ました。踊りもやりましたしね。
-- 窪田さんは現在82歳ということでしたが、三味線を弾いたり踊りを踊ったり、とてもお元気ですね。
ええ、とっても元気です。
-- 窪田さんの元気の秘訣は何でしょう?
毎日お酒を飲むことじゃないかしらねえ。あまり沢山は飲めませんけど、日本酒を大体2合ほど飲んでいます。
あと、このお仕事をずっと続けていることも長生きの秘訣かもしれないですね。今までお仕事を通じで様々な環境に身をおき、色々な人とお目にかかり、知らない場所に連れて行って頂いたり。とっても楽しいですよ。でも時々、自分で仕事を楽しむだけじゃいけない。もっと真剣にやらなくちゃ、と思うこともあります。やっぱり仕事であるかぎり、キャーキャーやってるばかりじゃなく、真剣さが大切だと思います。
スタッフ-- お仕事で何かご苦労はありますか?
窪田さん
特に苦労と感じたことはありませんが、自分で納得のいかない演技をして、「え?!今ので大丈夫なんですか?」って思う時はたまにあります。それでも監督さんがOKと言ったらOKなのだから、と思ってお任せしています。
あと、以前にスリにあう女性の役で、真夏に2日間の撮影だったのですが、そのスリを「待て~~!!」っと、ず~っと追っかけなければいけないお仕事がありました。あれはさすがにきつかったですねぇ。
-- このお仕事を始めて13年とのことでしたが、何か印象に残った出来事はありましたか?
そうですね、一番びっくりしたのは何年も会わなかった若い頃のお友達がテレビに映っている私を見て、探し当ててくれたことですね。その方は新潟の方に嫁がれたのですが、テレビに映った私を見て、探して探して、ついに探し当ててくれました。未だにその方とは文通があります。このお仕事をしていたおかげで、こんなに嬉しいことがあって、よかった!と思いました。
-- これから挑戦してみたいようなお仕事はありますか?
はい。認知症のお年寄りの役がよくあるのですが、私、(大袈裟に)やり過ぎちゃうから、「それじゃ植物人間だよ!」と言われてしまうこともあるのね。ですから、体は全く健康でありながら、それでいて言動が支離滅裂、こういったところの難しさを自分なりに表現出来るような役に、またチャレンジしたいです。
あとはチンドン屋の役なんかもやりたいわねえ。太鼓のお稽古なんかも昔しておりましたからね。何となく出来るような気がするんです。
スタッフ-- チンドン屋ですか!普段の窪田さんはそんなユーモアのある一面があるのですね。
窪田さん どうかしらねえ。そりゃ自分ではわかりませんけど。。。自然にでちゃうのね、くだらないことが。もともとおしゃべりだから。
-- 今皆さんに伝えたいメッセージはありますか?
自分でお稽古したりお勉強してきた事って、体に染み込んでいるものであって、一見しただけではその人がどういう能力を身に付けているのかはわからないですよね。それでも私は色々な事を学んで身につけることはとても大切なことだと思っています。
スポーツもお稽古も何もやらない人とお仕事をご一緒することもあるけど、若い方々は特にもっと色々なことにチャレンジして学んで欲しいなと思います。
以前剣道をやっているという男の子と共演して、「剣道の形をやってごらん」て言ってみたけど、何も出来ないの。私は戦争時代の人間ですから、薙刀(なぎなた)なんかも当時はやりましたけど。ですから、皆さん、もうちょっとお稽古事なり何なり、色々な事をやってもらいたいと思うのね。
私自身もこれからもどんどん学んで、ずっとこの仕事を続けて行きたいと思っておりますので今後とも宜しくお願い致します。
